Japanische Klassiker mit Furigana
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あいとにんしきとのしゅっぱつ
愛と認識との出発
倉田 百三
Lesen Sie 愛と認識との出発 (あいとにんしきとのしゅっぱつ) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.420 Zeichen · 129 Bildschirme
Menschen zu sterben, ich m※(ダイエレシス付きO小文字)chte es sehr gern. (Der Abgrund. Andrejew.)
上
たとえば大野の黎明にまっ白い花のぱッと目ざめて咲いたように、私らが初めて因襲と伝説とから脱してまことのいのちに目醒めたとき、私らの周囲には明るい光がかがやきこぼれていた。ことごとに驚異の瞳が見張られた。長き生命の夜はいま明けた。これからほんとに生きなければならないのだ。こう思って私らは心をおどらし肩を聳かすようにした。かくて生命の第一線に添うて勇ましくも徹底せる道を歩まんことをこころざした。このときほど自己の存在の強く意識されたことはなかった。
しかしながら私らが一たび四辺を見まわすとき、私らは私らと同じく日光に浴し、空気を吸うて生きつつある草と木と虫と獣との存在に驚かされた。さらに私らとともに悩ましき生を営みつつある同胞(Mitmensch)の存在に驚かずにはいられなかった。じつに生命の底に侵徹して「自己」に目ざめたるものにとっては自己以外のものの生命的存在を発見することは、ゆゆしき驚きであり、大事であったに相違ない。