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Japanische Klassiker mit Furigana

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あいのごとく

愛のごとく

山川 方夫

Lesen Sie 愛のごとく (あいのごとく) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.908 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

娘は娼婦たちではなかった。

いかに戦況が好転しているとはいえ、それは戦場にのぞむ人びとの群れとは見えなかった。よく磨かれた銃は、鈍い光沢を放っていた。やつらは人ごろしに出かけて行く。信二はそう思ってみた。兎や鴨をうつみたいに、平たい顔の朝鮮の兵士たちをあの銃が殺して行く。そしてやつらの幾人かは、北鮮軍とのその闘いで永遠に消えてなくなる。ひとに指揮をとられて、狩猟のように人ごろしをするのも悪くないな。彼は笑い、靴でホームを蹴った。他人にたいする態度というものは、どうせ従うか、争うかしかないのだ。……遠くの線路を、急行のようなスピードで貨物列車が走り抜けるのが眺められた。長い貨物列車だった。迷彩のほどこされたシーツにおおわれていくつもつづくうずくまった象のような形は、砲身の長い戦車だった。五台目ごとに一人の鉄兜をつけた兵士が立ち、手をふって通り抜けて行く頬の赤い兵士もいた。銀いろの翼を蝉のように折りたたんだ飛行機がつづいて行く。信二はその銀翼がきらきらと日本の上空に照り映える日も間近いのだと思った。戦争はおこるにきまっている。

どうでもいい、と彼は心の中でいった。