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Japanische Klassiker mit Furigana

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わがじんせいかん

我が人生観

坂口 安吾

Lesen Sie 我が人生観 (わがじんせいかん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.735 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

あの時は奇妙であった。私は二六時中、焦躁や不安にみちた幻覚に苦しめられたが、その一つが女房の血液のことだ。女房が南雲さんで血液検査をうけて陽性だったという幻覚なのである。幻覚というよりも、催眠薬で昏睡中にみた夢なのだ。夢で見てきたことが現実に経てきた事として自覚され、目がさめて、その続きを行う。夢と現実の区別を失っていたのである。

その幻覚は、罪の意識と悔恨が主要なものであった。なぜだか、分らない。酒場へ、いくらでもない借金を払いに行っていたりした。文人らしい趣きがどこにも見当らないミミッチイ幻覚である。その一つが女房の血液のことだ。

酒場の借金については過去に払いに行ってやりたいと思うことがあったが、女房の血液を病毒で濁らせたという悔恨で、それまで苦しんだことがあったか、どうか、どうも疑問だ。時々苦しんだことがあった気もする。しかし、ふと目がさめて、今の夢は前に何回も見たことがあった、ような気がする場合と同じ程度に茫漠として、捉えどころがない。

私の女房は前夫との間に二人の子供がある。又、前夫と私との中間には、幾人かの男と交渉があった。それを女房はある程度までは(と私は思うが)打ち開けていたが、私もそれを気にしなかったし、女房も前夫と結婚中は浮気をしなかった、私と一緒のうちも浮気をしない、浮気をする