Japanische Klassiker mit Furigana
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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
Lesen Sie 我が愛する詩人の伝記 (わがあいするしじんのでんき) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.728 Zeichen · 231 Bildschirme
私なぞ評論風なものを二、三枚書くのにホネが折れ、うまく文章が連れ立って来なかった。彼は小説はむつかしいが評論は訳がないといい、私は小説は書けても評論はひちくどくて書けないといっていた。彼はいかなる場合でも文章の中心になる評論の語彙を捉えることに素早く、私はあちこち眺めていて彼のつかう適切な言葉さえ拾えなかった。口惜しまぎれに君の論文なんてあり来たりの評論的な語彙の掻き集めであって、ぴちぴちした生きた事なんか一つも書けていないじゃないか、読めばさかんなる勢いに悲哀の曇天をつかって、どれもこれも同じものばかりだというと、君なんぞ新聞の社会面のような冗らない小説ばかり書いている奴には、人間の意志のかがやきなんて一つも判らないんだと彼は罵倒した。一たい、人間の意志のかがやきなんて、それは何物を形容していうのか、意志のかがやきなんてことを麗々しく言うところから嘘がはじまるのだと、私と彼とは酒も手伝って或る晩なぞ果しなく憎み合って議論をしたものだ。
評論風な感想
抜書き一、(泥酔の翌朝におけるしらじらしい悔恨は、病んで舌をたれた犬のやうで、魂の最も傷々しいところに噛みついて来る。