Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

わがあいするしじんのでんき

我が愛する詩人の伝記

室生 犀星

Lesen Sie 我が愛する詩人の伝記 (わがあいするしじんのでんき) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.728 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

ます。もっと、快くなってから入らしってくださいと言うのである。それも尤ものことであるが、そんなに僕のことで気を揉むのか知らと、つい追分行きがのびのびになり二年三年と経って了ったのである。

大抵一ヵ月に二度くらい軽井沢に姿を現わすたえ子が、急にふっつりと来なくなると、これは堀の容態が悪くなっているのじゃないか、この前来たのは何時頃だったかと家じゅうで言い、息子が自転車で追分の様子を見に出かけるのである。そんな場合、堀は喀血の後でたえ子は手が離されなかったのだ、そこで息子と娘がたえ子に代って買物をして歩くことになっていた。――※(終わり二重山括弧、1-1-53)堀自身でも二、三年会わないでいるのに、いまさら私が出かけるのが気づまりが感じられるのではなかったか、どうやら釈迢空に会わなかった気持に、類似しているものがあった。一刻も静臥していてどんなに親しい人にも、いくらかの窮屈がある場合、堀らしく内気に引きこんでいたかった。他人にあえば乱れるし、たえ子ですら、次の間に控えていたからである。彼女はだから堀が寝返りを打つとか、咳のあんばいとか、少しばかりふとんの動く音も、聞き逃がすことがなかった。