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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるおとこのしゅき

或る男の手記

豊島 与志雄

Lesen Sie 或る男の手記 (あるおとこのしゅき) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.279 Zeichen · 86 Bildschirme

Aozora Bunko

そして光子とのこれまでのことを告白し、前日光子がやって来たことから、その朝までの一部始終を話した。それは私が光子から聞いた所と大同小異だった。そして松本の願いとしては、光子を救うと思って、暫く家に置くかまたは他の所へ世話するかして、兎に角河野さんの家から引出してほしい、とのことだった。俊子はひどく狼狽して、主人が帰ったらよく相談して、すぐに何とかしようと答えた。所が、晩に松本はまたやって来て、河野さんの家へ電話をかけたら光子はまだ帰っていない、ということを報告した。

「それから今まで、私は一人でどんなに気を揉んでたか知れませんよ。」と俊子は云った。

大体の話が分ると、私は少し安心して、また冷淡な態度を取った。

「厄介なことになったものだね。だがまあ、そのことは後でゆっくり相談しよう。僕は会社のごたごたした問題で、昨日から非常に疲れてるから、少し寝かしてくれ。」

彼女が不平そうにぶつぶつ云ってるのを知らん顔で、無理に布団を敷かして、私はその中に頭までもぐり込んだ。実際私は非常に疲れてもいた。けれど眠れはしなかった。

外部の事情からしてもまた私自身の気持からしても、光子のことに関して何とか解決を迫られてるのを、私は重苦しく感じてきた。