Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あるひ

或日

宮本 百合子

Lesen Sie 或日 (あるひ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.791 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

奇妙な夢を見た。女学校の裁縫の教室と思われる広い部屋で、自分は多勢の友達と一緒にがやがやし乍ら、何か縫って居る。先生は、実際の女学校生活の間、所謂虫がすかなかったのだろう、何かとなく神経的に自分に辛く当った音楽の先生である。自分の縫ったものについて頻りに小言を云われる。夢の中にあり乍ら、私は、十七の生徒で真個に意地悪を云われた時と同様の苦しい胸の迫る心持になった。すると、突然、今まで居るとも思えなかった一人の友達が、多勢の中から突立ち、どうしたことか、まるでまる真赤な洋服を着て、非常に露骨な強い言葉でその先生の不公平を罵倒し始めた。始めのうちは、条理が立って居たのが次第に怪しくなって、仕舞いには、何を云おうとするのか、文句が断れぎれで、訳のわからないことを口走るようになった。

赤い洋服を着た小さい人は、気が違って仕舞ったのだ。

場面は病院のような処となり、学校の二階のようなところと成ったり、夢特有の唐突さで変るが、どうかして自分はひどくその気の狂った人に深い愛を覚えて居る。先方もそうであるらしい。ところが、二人で二階へ昇る廊下口のような処に居ると、其処へ、一人男の人が出て来た。