Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せんわ

戦話

岩野 泡鳴

Lesen Sie 戦話 (せんわ) von 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.520 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

神経が段々冴えて行くのであった。

その間に、僕のそばでぐッすり寝込んでいるらしい友人の身の上や、昔の寄宿舎生活などを思い浮べ 、友人の持っていた才能を延ばし得ないで、こんな田舎に埋れてしまう運命が気の毒になり、そのむくろには今どんな夢が宿っているだろうなどと、寝苦しいままに幾度も寝返りをするうちに、よいに聴いた戦話がありありと暗やみに見える様になった。

然し、大石軍曹なる者の『沈着にせい、沈着にせい』の立ち姿が黒いばかりで分らない。どんな顔をしていたろうと思いめぐらしていると、段々それが友人の皮肉な寂しい顔に見えて来て、――僕は決して夢を見たのではない――その声高いいびきを聴くと、僕は何だか友人と床を並べて寝ている気がしないで、一種威厳ある将軍の床に侍っている様な気がした。

(一九〇八年五月)