Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しょかん

所感

夢野 久作

Lesen Sie 所感 (しょかん) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.566 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

「アヤカシの鼓」当選後の所感を書けとのことですが、只今のところ私のあたまは諸大家の御評を拝してすっかりたたきつけられていまして、いくらか残っていた自画自讃みたような気もちまでもパンクしてしまったばかりのところなので、所感なぞいう気もちにはとてもなれません。ですからここには只、私が執筆中知らず知らずに陥っていた錯覚がどんな風にこの一篇に影響しているかという原因についての告白みたようなものを述べまして、一つは選をなすった方の御苦心の万一に酬い、且つは私の心に消え残っている妄執を打ち消すよすがともさして頂きたいと思います。

震災後の或る年の秋でした。ある地方で私の師であるAという人の「俊寛」の能がありまして、私も地謡の末席として招集されましたので、私は職業の方を二日ばかり休むことにしました。

その能の前日のこと、A先生は同地の旅館の一室で私たちに俊寛の面を出して見せて、「震災でよごれたから手入れに遣ったらこんなに白く塗りかえてしまった。弱く見え過ぎて困っているんだが……」と云いました。「ヘエ」と云いながら私は手を支いて黙って見ておりますとうしろからその地方の富豪でBという人が、「C未亡人の処に素敵な俊寛の面がある」