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Japanische Klassiker mit Furigana

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もちあじをいかす

持ち味を生かす

北大路 魯山人

Lesen Sie 持ち味を生かす (もちあじをいかす) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.490 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

一途によき指導者を自然の中に求め、たぎる情熱を傾けつづけて来たのは、そんなところにある。それを五十年もつづけて来たのであるから、われながら、たいへんな情熱である。

しかるに私の見る世人の多くはというと、十人が十人、味覚にうとく、美味い不味いの判別を全く欠いているのである。生活に余裕を失った現状にあっては、無理もないことと許せないでもないが、多くの人々の心構えにも間違いがないとは言い切れない。

よくなにが食いたいとか、なにを食うかとたずねられる場合、私はなんでもよい、僕もなんでもよいと、冷然たる受け言葉が間々見られる。これほど不見識な挨拶はないのであるが、別段ふしぎでもなく、まかり通っている。けだし無価値な人間なのではなかろうか。なになにが食いたいという好みは、口になじむばかりではない。言い換えれば、その時の自分にピッタリした栄養を求めていることなのである。家畜のように宛てがわれた食物を無条件に鵜呑みでは、臓器栄養部では充分の能動に事欠くであろう。好むものを食って楽しみ、好みの栄養を摂ってこそ、個性は生かされるのである。

近代人には近代人の食いものがあろう。