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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていしょうせつのしんしめい

探偵小説の真使命

夢野 久作

Lesen Sie 探偵小説の真使命 (たんていしょうせつのしんしめい) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.095 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

この無良心、無恥な、唯物功利道徳の世界は到る処に探偵趣味のスパークが生む、新しい芸術のオゾン臭が、生々しく蒸れ返っている筈だ。

新人よ、疑懼し躊躇する事は絶対にない。

日本民族の趣味は確実に、敏速に低下して行きつつ在る。肉慾から犯罪へ――文芸趣味から探偵趣味へ――唯物科学から、唯心分析へ――良心から――無良心へ――。

だからコンナ風にも考えられるようである。

探偵小説は、良心の戦慄を味う小説である。あらゆる傲慢な、功利道徳、科学文化の外観を掻き破って、そのドン底に恐れ藻掻いている昆虫のような人間性――在るか無いかわからない良心を絶大の恐怖に暴露して行く。その痛快味、深刻味、悽惨味を心ゆくまで玩味させる読物ではないか。だから探偵小説は人類が唯物文化から唯心文化へ転向して行く過渡時代の、痛々しい内省心理の産物ではないか。そうして現代の探偵小説がそこまで徹底し得ず、吾々が又、そこまで突込み得ていないために、探偵小説の本来の使命を見失い、どうしていいか解からないまま間誤間誤しているだけの話ではないか……と……。

最後に探偵小説が文芸であるかドウカは責任を負う限りでない。