Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうしゅ

操守

豊島 与志雄

Lesen Sie 操守 (そうしゅ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.418 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

時には事後承諾を求めた。そのお約束は、彼女はいろんなことに利用した。あまり隙な晩に、または用事に、または仲間への御礼返しに……。だからおかみさんにとっても、彼女はごく忠実な抱えっ妓だった。

そのお約束の客の名に、オーさんというのが次第にふえていって、朋輩の目についた。

「それごらんなさい、何だかだと云ったって、やっぱりねえ……。」

吉乃は笑った。

「そうじゃないわよ。あの人、どうせ、仲間なんだから、丁度いいのよ。」

謎のようなことを云って、それから変に考えこんで、その後で、自分でも不思議そうに、きょとんとした眼を挙げて、また笑った。

その頃、実際にも、オーさんの足は繁くなっていた。

二

岡野信二は、吉乃に対して、初めは、快活などこか捨鉢なほど陽気な態度だったが、度重るにつれて、妙に無口に、真面目に、淋しそうになっていった。心の中に、何か悲痛なものが動いてるようで、それも、愛とか恋とか云ったものではなく、ただ期待外れの、心が宙に迷ってるらしく……。そしてじっと、彼女の顔を眺めてることが多かった。

吉乃もそれに気付いたが、それは、彼女の商売とは関係のないことだった。