Japanische Klassiker mit Furigana
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はせくらじけん
支倉事件
甲賀 三郎
Lesen Sie 支倉事件 (はせくらじけん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 204.697 Zeichen · 406 Bildschirme
正当に譲り受けたのだと申して居りました」
「そうですか。じゃ何か外にあるのでしょう」
浅田はニヤリと笑った。
ニヤリと笑った浅田は続けた。
「何か未だ外にあるんでしょうよ。あゝ逃げ廻る所を見れば」
「いいえ。逃げていると云う訳ではありません」
静子は躍起となった。
「この譲渡しの手続きさえすめば進んで警察へ出頭するものと信じて居ります」
「所がね、奥さん」
浅田は狡猾そうな表情を浮べながら、
「支倉さんは未だ逃げ歩く積りですよ。本郷の方ですね、手紙の送先の写真館ですね、あれが発覚しそうになって来たので、近々又格別の所を云って寄越す事になっているのです」
「本郷の方はどうなったのですか」
「私が少し失敗ったものですからね」
浅田は腮を撫でながら、
「宅へ探偵の廻物が這入ったのですよ。小僧だと思って抛って置いたのですが、うっかりして本郷の方を嗅ぎ出されそうになったのです。それでね態と外の所を教えて遣って、昨日叩き出して終ったのですが、昨日今日あたりは探偵の奴め間違った所を探し歩いて、靴をすり減らしている事でしょうよ。ハヽヽヽ」
「そんな危険な思いをしないで、早く自首して呉れると好いんですがねえ」