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Japanische Klassiker mit Furigana

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はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

Lesen Sie 支倉事件 (はせくらじけん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 204.697 Zeichen · 406 Bildschirme

Aozora Bunko

石子刑事は考え/\云った。

「僕はやって見たら、好いと思うね」

根岸刑事は云った。

「支倉の今迄の遣口を見ると、どうもその位の事はやり兼ねないからね。高の知れた聖書を盗んだゝけの問題ならそう逃げ隠れする必要もなし、あんなに執拗に警察を嘲弄する必要もないのだ。それは奸智に長けている事は驚くべきものだ。殺人位平気でやる奴だよ」

「僕もその意見には賛成だが、然し、それは問題の屍体が小林貞かどうかと云う事とは別だからね」

「然し君の話だと九分九厘まで行方不明になった女中の屍体らしいじゃないか」

「そうは思うがね、何分年齢が違うし、それに溺死後半年で見出され、埋葬後既に三年に垂んとしているから、発掘したって果して誰だか鑑別はつくまいと思うのだ」

「年齢の相違する点から云うと実際考えものだね。もし違うとどうも責任問題だからね」

「やって見るがえゝじゃないか」

署長は声を高くして拳をドシンと机に当てた。

「間違えば仕方がない、それ迄の話だ。責任は一際俺が背負う」

「宜しい」

署長の責任を負おうと云う言葉に大島司法主任は赭ら顔を緊張させた。

「その屍体を発掘させましょう。責任は署長を煩わすまでもない私が負います」