Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

Lesen Sie 支倉事件 (はせくらじけん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 204.697 Zeichen · 406 Bildschirme

Aozora Bunko

「交番で私の住所を調べやがってね。近々私の宅を訪ねると云うので女房は震え上っているんですよ。ハヽヽヽ」

この時扉が開いて一人の巡査が顔を出した。

「司法主任、電話です」

急いで出て行った大島警部補はやがて興奮した面持で帰って来た。

「北紺屋署からだ」

彼は早口に云った。

「今朝配付の写真に該当する人物が、先般来度々同署へ出頭したそうだ」

「何、なんですって!」

根岸と石子の両刑事は同時に叫んだ。

「確にあなたの云われる通りの男です」

若い巡査はうなずいた。

石子刑事は北紺屋署の陰鬱なジメ/\した一室で彼に相対していた。

「三度来たと思います」

巡査は続けた。

「何でも車掌の不注意で電車から転がり落ちて、その為に腕に繃帯をしていましたし、医者の証明書見たいなものも持っていました」

「で、損害賠償でも取ろうと云うのですか」

余りの人もなげな振舞に石子刑事は唇を噛みながら聞いた。

「そうなのです。どうしても電気局対手に損害賠償を取るんだと云って、非常な権幕でした。然し私の見た所では大した傷でもないようだし、告訴までして騒ぐ程の事もなかろうと、穏かに示談にしたらいゝだろうと勧めたのです」