Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

Lesen Sie 支倉事件 (はせくらじけん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 204.697 Zeichen · 406 Bildschirme

Aozora Bunko

「それこそこんな家にいてやるものか」

「そしてどうするんですか。おかみさん」

「どうするって」

嫉妬で赫となったお篠は呶鳴った。

「男旱りがしやしまいし、私は私でどうにでもやって行けるさ」

「先生は何ですか、そんなに支倉の奥さんと仲が好いんですか」

かね/″\主人が支倉の留守宅にしげ/\出入して、細君の相談相手になっているのを快く思っていないお篠は、岸本から焚きつけられていよ/\敦圉いた。

「ほんとに馬鹿にしている。詰らない真似でもして見ろ。私は身投でもして困らしてやるから」

少し薬が利き過ぎたので、岸本は相槌の打ちように困って終った。

彼は宥めるように云った。

「おかみさん、大丈夫ですよ。先生に限ってそんな事があるもんですか」

「ホヽヽヽ」

お篠も興奮し過ぎたのを後悔したらしく、

「岸本さん、心配しなくても好いわよ。冗談さ。誰が身投などするものか。身投げなんて、おゝ嫌だ、考えてもぞっとする」

お篠は何か思い出したらしく、ブルッと顫えた。

そして云おうか云うまいかと暫く迷っていたが、やがて岸本に向って、

「岸本さん、あなた身投の上ったのを見た事があって」

「いゝえ」