Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しなまいのふくろ

支那米の袋

夢野 久作

Lesen Sie 支那米の袋 (しなまいのふくろ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.357 Zeichen · 50 Bildschirme

Aozora Bunko

「シッ……黙っていらっしゃい……近所の支那人に頼んで外に隠しておいたのです。今にわかりますから……」

ってね……そう云ううちに主人が這入って来たら、ヤングはいつもの通りその晩妾を買い切りにして、お料理やお酒をドンドン運び込ませて、妾に思い切り詰め込ましたのよ。……途中でお腹が空かないようにね……そうして主人にはドッサリチップを呉れて、面喰ってピョコピョコしている禿頭を扉の外へ閉め出すとピッタリと鍵をかけながら、

「明日の朝十時に起してくれエッ」

……て大きな声で怒鳴ったの。そうしておいて妾の手をシッカリと握ったヤングは、あの窓を指さしながらニヤニヤ笑い出したのよ……。

妾ヤングの怜悧なのに感心しちゃったわ。あの窓はその時まで、もっと大きな二重硝子になっていて、その向うには、あんな鉄網の代りに鉄の棒が五本ばかり並んでいたんだけど、その硝子窓を外して、鉄の棒のまん中へ寝台のシーツを輪にして引っかけて、その輪の中へ突込んだ椅子の脚を壁のふちへ引っかけながら、二人がかりでグイグイと引っぱると一本一本にみんな抜けちゃったの。……ええ……電燈を消していたんだから外から見たってわかりやしないわ。