Japanische Klassiker mit Furigana
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しなまいのふくろ
支那米の袋
夢野 久作
Lesen Sie 支那米の袋 (しなまいのふくろ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.357 Zeichen · 50 Bildschirme
その汚ならしくて気味の悪かったこと……妾何だかわからないままビックリして泣き出しちゃった位よ。
……だけど、それから間もなく料理番の支那人が持って来てくれた魚汁の美味しかったこと……その支那人のチーっていうのに聞いてみたら、その時は妾が死んでからちょうど二日目だったそうよ。……妾の袋は、ルスキー島から二海里ばかりの沖へ投げ込まれると間もなく、軍艦と擦れちがったジャンクに拾われたので、その船頭の女房の介抱で息を吹き返したんですってさあ。十七番のナターシャさんも同じジャンクで拾われていたし、パン屋のソニーさんも鯨捕り船だったかに拾われて来たのを、白軍の巡邏船が見付け出して警察に引き渡したんですって。だけど、みんな水をドッサリ飲んでいたんで駄目だったんですとさあ。そのほかの袋は十日ばかし経ってから、タッタ二個だけ、外海の岸に流れ付いたそうよ。妾怖いから見に行かなかったけど……ホントに可哀そうでしようがないの……。
妾……この話をするのはあんたが初めてよ。いいえ……誰も知らないの……みんな死んでいるから……。
それあ浦塩ではかなり評判になっているらしいのよ。