Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶんがくいぜん
文学以前
豊島 与志雄
Lesen Sie 文学以前 (ぶんがくいぜん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.171 Zeichen · 38 Bildschirme
この娘にもその癖があって、長い間に知らず識らず髪の毛を沢山嚥下したために胃袋を切開されたのも、おかしな話である。
ところで、或る謹厳な君子が、地方の知人から一人の青年を自宅に預ったところ、二ヶ月ほどして、その青年を追い出してしまった。理由はその家にだらしない女中がいて、食物のなかに髪の毛などを時々落すことがあるが、青年はそれを平気で食べてしまうからであり、女の髪の毛を嫌がらないような青年は、ひどく淫蕩な性質だというのである。――この話、甚だ不快で、右のような解釈を考えたその謹厳な君子こそ、甚だ淫蕩な気質だと思われるが、如何なものであろうか。
D
これは笑話だが、ごく常識的に云って、痛さと、痒さと、擽ったさと、どれに人は最も我慢しやすいであろうか。
答えは大抵きまっている。痛さが最も我慢しやすいというのである。痛さというものは、何かしら堅固で明確で、強い抵抗力を持っているので、こちらもそれにぶつかって、積極的に抵抗することが出来るし、緊張の極、他のものに転化する可能性さえある。
之に反して、痒さや擽ったさは、何かしら不確実でぬらくらしているので、積極的に抵抗し難く、随って我慢し難いのである。