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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶんげいのてつがくてききそ

文芸の哲学的基礎

夏目 漱石

Lesen Sie 文芸の哲学的基礎 (ぶんげいのてつがくてききそ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.519 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

して、もしモーパッサン氏に一点の道義的同情があるならば、少くともこの細君の心行きを活かしてやらなければすまない訳でありましょう。ところが奥さんのせっかくの丹精がいっこう活きておりません。積極的にと云うと言い過ぎるかも知れぬけれども、暗に人から瞞されて、働かないでもすんだところを、無理に馬鹿気た働きをした事になっているから、奥さんの実着な勤勉は、精神的にも、物質的にも何らの報酬をモーパッサン氏もしくは読者から得る事ができないようになってしまいます。同情を表してやりたくても馬鹿気ているから、表されないのです。それと云うのは最後の一句があって、作者が妙に穿った軽薄な落ちを作ったからであります。この一句のために、モーパッサン氏は徳義心に富める天下の読者をして、適当なる目的物に同情を表する事ができないようにしてしまいました。同情を表すべき善行をかきながら、同情を表してはならぬと禁じたのがこの作であります。いくら真相を穿つにしても、善の理想をこう害しては、私には賛成できません。もう一つ例を挙げます。今度はゾラ君の番であります。御爺さんが年の違った若い御嫁さんを貰います。