Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にいづまのしゅき

新妻の手記

豊島 与志雄

Lesen Sie 新妻の手記 (にいづまのしゅき) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.807 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

やがて吉川は気を取り直したらしく、思い起すように話しだした。

母の代りに美津子が参りますと、吉川は簡単に伝えた。すると、その理由を説明せよと追求された。説明出来るような理由なんか、何もなかった。もう宜しい、留守居は頼まん、といきなりやられた。母にと頼んだのであって、美津子に頼んだのではない、というのである。美津子はまだ嫁に来て日も浅く、こちらのこともよく知らない。母がいるのに、美津子を呼び寄せたとあっては、世間の義理に反するし、先方の実家に対しても申訳がない。そういう道理が、三人とも分らないのか。新嫁を代りに行かせるという母にしろ、それを承諾した美津子にしろ、そんなばかなことを言いに来た貞一にしろ、どれもこれも分らずやばかりだ。もう断然留守居は頼まん。そういうひどい剣幕だった。吉川は驚いて、ひたすらお詑びを言った。すると今度は、いったい日常どんな暮し方をしてるのかと、仔細に聞かれた。至極平和な日常のことを、ありのまま伝えると、母にもう隠居しろと言え、こんどわたしが隠居を勧告してやる、そう言われた。そして吉川は酒を飲ませられた。伯父さまもやたらに飲んだ。