Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme
少なくも彼の張りつめている戦意に一大衝撃をうけたことは否み難い。
将監も激を含んだ口吻で告げた。
「先日来、長浜に退居していた秀吉は、一昨十七日、突如、兵二万をひきい、長浜城を発して、早くも大垣へ着陣したこと確実にござりまする。――申すまでもなく、岐阜の神戸殿を、一撃に砕き、後顧を断って、忽ちにその全力を挙げ、こなたへ向って、乾坤一擲の決戦を挑み来らん覚悟をなしたものと察せられます」
彼はなお補足していう。
「長浜を発つに先だって、かねて安土に籠めおいた神戸殿の質子はみな討ち果したということでおざる。もって、筑前めが、岐阜へ向った決意のほども窺われ申す。……また、昨十八日には、すでに麾下の稲葉一鉄、氏家広行などの先鋒は、各地に放火し、またたくまに岐阜城を取詰めんの猛勢を示しおるとも聞え、このたび筑前が決意と動きは、これを、なお余日ありなどと、悠やかに観るわけには断じて相成りませぬ」
「…………」
勝家、玄蕃允、将監の三名ともしばし口をとじていた。凝然とひとつの熟慮に向って集中された各※(二の字点、1-2-22)の眼ざしだった。
(機乗ずべし。待ちに待ちたる時は来る)