Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme

Aozora Bunko

まずはめでたい」

「この冬は、例のない寒さと覚えましたが、母者人には、思いのほかお元気のようで」

「おいのう。何もかも和殿のお蔭で、このようによい年を迎えさせて貰うておる。年齢は覚えぬものというが、いつかこの身も古稀を一つ越えましたわいの」

「ほんに、明けて七十一とおなり遊ばしましたな」

「思わぬ長寿をするものかな。こう長生きしようとは、ゆめ、思わなんだが」

「いえいえ、百歳までもお生き遊ばして戴かねばなりませぬ。秀吉とてまだこのような子どもでございますから」

「ほ、ほ、ほ。和殿とてこの春は四十八におなりなされたのであろに。……ホホホホホ。何で子どもなどと」

老母は笑いこぼれる。寧子もまた笑いを扶けた。

「でも、御老母様も常に、あの子あの子と、朝夕に仰せではございませぬか」

「あれは口癖じゃがの」

秀吉は、歓びきって、

「どうかいつまでも、そうお呼び下され。年のみは老っても、秀吉、正直のところ、心はいっこう年並みに育ちきれませぬ。――その上にもし母者人でもおられなければ、この子どもは大きな張合いを失うて、なお育つ穂も止まってしまうやもしれません」

と、いった。

ひと足遅れて見えた三好武蔵守は、秀吉がまたここでも老母と話しこんでいるのを見、いささか、あきれ顔に、