Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lesen Sie 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.330 Zeichen · 497 Bildschirme
目標を定めたいと思って、頃日禅と云うものをやりだしたのだけれども、まだそれも未詳の境地で、自分だけのほんとうの悟りを開くには仲々前途はるかなものがあります。この頃の心のやりばにして、私はウォルター・ペイターを読んでいます。「ウォルター・ペイターは少数の中の特異な芸術家で、我々は彼の生活の中に芸術に対する芸術家の生活の極度の謙譲の例を見出す。彼の生活は、あたかも多量の潮を容れるために平かになった満潮時の海のように心の経験が深くなればなる程かえって静まった。」と云う一節があったけれども、心の経験がペイターの日蔭であるならば、ペイターも案外ロマンチストに違いない。だが、そんなところが魅力なのか、ペイター研究は仲々愉しい。ペイターは、また美しく大きな仕事を残して早世した人達を愛し同情していたと云う事でもあるけれど、それにはひどく同感だ。
何の雑誌であったか、最近松井須磨子の写真を見ました。実に美しかった。精練の美がにじみ出ていた。このひとの老いた顔を、この写真から想像する事は出来ない。霜のように烈々とした美しい写真であった。天才肌のこの様な女の死はひどく勿体なさを感じるけれど、仲々悧巧なひとであったとも考えられる。