Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
自分でそんな事を言うのは、耄碌の証拠よ。もっと、しっかりしなさいね。」
「この野郎、黙らんか。」
またその翌日の夫婦は、
「あなたも、しかし、妙な人ですね。ふだんあんなにけちで、お客さんの煙草ばかり吸っているほどの人が、こんどに限って、馬鹿にあっさり十両なんて大金を出したわね。」
「そりゃあね、男の世界はまた違ったものさ。義を見てせざるは勇なき也。常日頃の倹約も、あのような慈善に備えて、――」
「いい加減を言ってるわ。あたしゃ知っていますよ。あなたは前から、あの徳兵衛さんのおかみさんを、へんにほめていらっしゃったわね。思召しがあるんじゃない? いいとしをして、まあ、そんな鬼がくしゃみして自分でおどろいてるみたいな顔をして、思召しも呆れるじゃないの、いいえ、あたしゃ知っていますよ、あなた、としを考えてごらんなさい、孫が三人もあるくせに、お隣りのおかみさんにへんな色目を使ったりなんかして、あなたはそれでも人間ですか、人間の道を知っているのですか、いいえ、あたしには、わかっていますよ、おかげでこんな重い太鼓なんか担がせられて、あいたたた、あたしゃまた神経痛が起って来た。