Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
家中の重役の面々も居合せ、野田武蔵は大いに勢い附いて、おのおの方もお聞きなされ、世にもめずらしき手柄話、と金内の旅の奇談を逐一語れば、殿をはじめ一座の者、膝をすすめて耳を傾ける中にひとり、青崎百右衛門とて、父親の百之丞が松前の家老として忠勤をはげんだお蔭で、親の歿後も、その禄高をそっくりいただき何の働きも無いくせに重役のひとりに加えられ、育ちのよいのを鼻にかけて同輩をさげすみ、なりあがり者の娘などはこの青崎の家に迎え容れられぬと言って妻をめとらず道楽三昧の月日を送って、ことし四十一歳、このごろは欲しいと言ったって誰も娘をやろうとはせぬ有様、みずからの高慢のむくいではあるが、さすがに世の中が面白くなく、何かにつけて家中の者たちにいや味を言い、身のたけ六尺に近く極度に痩せて、両手の指は筆の軸のように細く長く、落ち窪んだ小さい眼はいやらしく青く光って、鼻は大きな鷲鼻、頬はこけて口はへの字型、さながら地獄の青鬼の如き風貌をしていて、一家中のきらわれ者、この百右衛門が、武蔵の物語を半分も聞かぬうちに、ふふん、と笑い、のう玄斎、と末座に丸くかしこまっている茶坊主の玄斎に勝手に話掛け、