Japanische Klassiker mit Furigana
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
Lesen Sie 旅愁 (りょしゅう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 576.941 Zeichen · 1138 Bildschirme
あの人も、そろそろもう日本へ着くころだと思うが、二三日前に来た久慈の手紙では、イギリスへ行ったということだが、あれから会われましたか。」
「会いました。あれから一度、東野さんの講演がありましてね。僕は聴きに行ったんだが、あんまり面白くもなかった。妙なことを云い出すものだからひやひやしてね。それでも、フランス人に講演するんだから、まアああいうより仕様がないんでしょうね。」
「それや、ひやひやするだろう。」
と矢代は、東洋的な東野の一風変った、独断的な話の癖を思い出して笑った。
「しかし、万国知的協力委員会の幹事をしている佐藤という人が、今日は成功だ、と僕にそのとき云いましたよ。それでやっと僕も安心したが。」
「東野さん、どんな講演をしたんです。」
と矢代はまた訊ねた。
「何んだかもう忘れたけれども、世界の人間が、世の中を愛するためには、先ず各国の人間が、今までの歴史と地理とを、それぞれ、もう一度あらためて認識し直すことだ、というようなことを云いましてね。何んでも、そうすることから、人間の愛情というものが、一層高尚に変ってゆくというのですよ。」
「それはまた東野さん、大きく出たものだなア。