Japanische Klassiker mit Furigana
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
Lesen Sie 旅愁 (りょしゅう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 576.941 Zeichen · 1138 Bildschirme
「東野君とわたしは一度、横浜から大阪まで船で旅行したことがあるんですよ。そのときは四五日一緒でしたが、途中名古屋のゴルフリンクで、わたしはあの人にゴルフを教えたのですがね。そうですか。今ロンドンですか、あの人。」
久木男爵は感慨のある微笑で矢代の顔をじろじろと見詰め始めた。
「僕たち若いものはよくあの人に叱られました。あの人は僕ら若いものの中心問題へ、いきなり飛び込んで、張り手を使ってひっ掻き廻す名人なものだから、東野さんに会った日は土俵から抛り出されたみたいになって、二三日僕らは眠れなくなるんですよ。」
一同フォークの音の中で一緒に笑った。その笑声の鎮ったころ、久木男爵はまた興味ありげな表情で、矢代に訊ねた。
「あなたがたの年齢の人の中心問題は、今はどういうことにあるんですかね。わたしは注意してみてるんだが、まだ何んとなく要領を得ないのですよ。」
「それはいろいろややこしいことが、こんがらかっているので一口には云えないのですが、やはり、東洋の道徳と西洋の科学やキリスト教などとの、踏み込み合ってる足の問題が、中心のように思えますね。西洋が二十世紀だからといって、東洋もそうだとは限らないですから、そこを何んだって、西洋の論理で東洋が片づけられちゃ、僕等の国の美点は台無しですから、果してそんなに周章てて美点を台無し