Japanische Klassiker mit Furigana
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ひびのパン
日日の麺麭
小山 清
Lesen Sie 日日の麺麭 (ひびのパン) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.039 Zeichen · 11 Bildschirme
末吉は頭上に星屑をいただいた夜の商売が好きだった。そこには、かみさん連れの饒舌のかわりに濃い酒の匂いがあった。やはり雌よりは雄の方がいいと末吉は思った。
夜の客の中に二十三四の若者がいた。映画が好きらしく、近くの映画館に来るたびに、その帰りには末吉の屋台に寄るのが習慣であった。子供のような顔をしていたが、酒の呑みっぷりは頼もしかった。国を飛び出してきてから一年になるそうだが、綱わたりのような生活をしていて、よく職業が変った。駅前の文房具店のサンドウィッチ・マンをしているかと思うと、雑誌回読会の配達夫になり、パチンコ屋の番人になったかと思うと、ペンキ屋の徒弟に転向していた。
ある晩、若者がやってきた。
「おじさん。ペンキ屋は首になった。」
「こんどは、なに屋さんだ。」
「女に貢がせている。」
「そいつは豪気だ。」
「女は馬鹿だから。」
「まったくだ。」
ある日、末吉はおしづを医者に連れて行った。
おしづの腹に疣ができ、それが背中にとび、それから二腕にとんだ。
隣りのかみさんは心配して、
「お医者に見せた方がいいよ。ほっとくと殖える一方だよ。」
「嫁にいく頃にはなくなるさ。