Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんのでんせつ
日本の伝説
柳田 国男
Lesen Sie 日本の伝説 (にほんのでんせつ) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.931 Zeichen · 207 Bildschirme
とにかくに虚空蔵は、地蔵に対する言葉で、もとは兄弟のような仲であったのですが、土に縁の深い地蔵尊だけが、特別に農村の人気を集めることになったので、それには諸君のごとき若い人たちが、いつでもひいきをしていたことが大いなる力でありました。
京都ではもう古い頃から、毎年七月の二十四日には六地蔵詣りといって、多くの人が近在の村を廻ってあるきました。村の方では休み所をつくってお茶を出し、子供は路の傍の石仏を一つ所に集めて来ました。そうしてその顔を白く塗ってすべてこれを地蔵と名づけ、花を立てて食べ物を供えて、町から来た人に拝ませました(山城四季物語)。私などの田舎でも、夏の夕方の地蔵祭りは、村の子の最も楽しい時で、三角に結んだ小豆飯の味は、年をとるまで誰でも皆よく覚えています。
土地によっては寒い冬のなかばに、地蔵の祭りをした所もあります。伯耆国のある村では、それを大師講といって、十一月二十四日の夜の明けぬ前に、生の団子を持って路の辻に行き、それを六地蔵の石の像に塗りつけました。一番早く塗って来た者は、大きくなってから美しい嫁をもらい、好い男を婿に取るといっておりました。