Japanische Klassiker mit Furigana
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いっすんぼうし
日本の古典童話
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の古典童話 (いっすんぼうし) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.747 Zeichen · 50 Bildschirme
、十五、六の美しいお姫さまでした。赤だの、紫だの、桃色だの、いろいろの色の小そでを重ねて、緋のはかまをはいた姿は、目が覚めるようにまぶしくって、急にそこらがかっと明るくなったようでした。
みんなは「あッ」といったまま、口が利けませんでした。その美しい姿のまま、鉢かつぎはかまわず縁先にしいたきたない破れ畳の上に座ろうとしますと、おとうさんの中将はあわてて立って行って、鉢かつぎのそばに寄ると、その手を取って、
「とんでもない。天人のような人を、そんな所に置くことがどうしてできよう。」
といいながら、上座へ連れて行って、自分のそばへ座らせました。
鉢かつぎはその時、持たせて来たお三方を二台、おとうさんとおかあさんの前に捧げました。
金の杯に金のたちばな、錦十反に絹五十疋、これはおとうさんへの贈り物でした。それから銀の長柄に銀のなし、綾織物の小そでが三十重ね、これはおかあさんへの贈り物でした。その二品だけでも三人のお嫁さんの贈り物にくらべて、けっしてひけをとるようなことはありませんでした。三人のお嫁さんたちをずいぶん美しいと思った人たちにも、鉢かつぎといっしょに並べては、そこには仏さまと人間ぐらいの違いがあると思われました。