Japanische Klassiker mit Furigana
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かにのかい
日本の怪談(二)
田中 貢太郎
Lesen Sie 日本の怪談(二) (かにのかい) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.664 Zeichen · 171 Bildschirme
と、此方から一人の小供が往って往きあうなり何か云っていたが、直ぐ二人で伴れ立って此方へ来た。小供達はそれを見ると云いあわしたように起きあがった。松の浮根に乗っていた小供は二人の前へ立ち塞がるように出た。
「お前は何と云う名じゃ」
色の白い小供は足を止めた。
「おいらは源吉と云うのだ」
「そうか源吉か、今日からいっしょに遊うでやるから、彼の神様の前へ往って」松の浮根に乗っていた小供は、祠の方へ指をさして「地べたへ坐って、お諏訪様、お諏訪様、いっしょに遊びましょうと云いな。お諏訪様は小供が好きじゃから、出て来ていっしょに遊うでくれる、なあ、みんな」
松の浮根に乗っていた小供の詞に続いて皆が返事をした。
「そうじゃ」
「そうじゃ」
「そうじゃ」
源吉と云った小供ははにかむように眼を伏せながら聞いた。
「お諏訪様ってどんなものだ」
「そうじゃ、白い、白い蛇のような姿をしておるよ」
「白い蛇」
源吉はちょっと驚いたように云って相手の顔を見た。
「そうじゃ、白い蛇じゃが、神様じゃから怕いことはないよ」
「そう」
「やってみな」
「そう」
源吉はそう云って邪気の無い眼をくるくるさして対手を見た後に祠の方へ往った。