Japanische Klassiker mit Furigana
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Lesen Sie 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.771 Zeichen · 313 Bildschirme
四月二十九日の午前二時、士民の哀号の声の中を西大門を出たのである。
行長、清正の二軍は、忠州に相会した後再び路を分って進み、五月二日の夕方に清正は南大門から、行長は東大門から京城に入城した。京城附近の漢江に清正行き着いた時、河幅三四町に及ぶが、橋が無いので渡れない。対岸を望むと船が多く繋いであるが、敵の伏勢が居ないとも限らない。清正暫く眺めて居たが、『鴎が浮んで居る処を見ると敵軍既に逃げたと覚える、誰か泳いで彼の船を漕ぎ来る者ぞ』と云った。従士曾根孫六進んで水に入り、一隻を漕ぎ還ったので、次々に船を拉し来って全軍を渡す事が出来た。清正は更に開城を経た後大陸を横断して西海岸に出で、海汀倉に大勝し長駆豆満江辺の会寧に至った。此処で先の臨海君順和君の二王子を虜にした。まだそれで満足しなかったと見えて兀良哈征伐をやって居る。兀良哈は今の間島地方に住んで居る種族で、朝鮮人その勇猛を恐れて、野人或は北胡と称して居たものである。清正はかくして朝鮮国境まで突破したわけだが、北進中の海岸で、ある日東海はるかに富士山を認め、馬より降り甲を脱いで拝したと云うが、まさか富士山ではあるまい。