Japanische Klassiker mit Furigana
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Lesen Sie 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.771 Zeichen · 313 Bildschirme
一所に集めて討取らんには大いに快し」とうそぶいた。
軍に対して、既に成算のちゃんと立っている軍師らしい落着ぶりである。
さて、夕炊も終って後、幸村徐ろに「この陣所は戦いに便なし、いざ敵近く寄らん」と言って、一万五千余の兵を粛々と押出した。その夜は道明寺表に陣取った。
明れば六日、早旦、野村辺に至ると、既に渡辺内蔵助糺が水野勝成と戦端を開いていた。
相当の力戦で、糺は既に身に深手を負っていた。幸村の軍来ると分ると、糺は使を遣わして「只今の迫合に創を蒙りて復戦うこと成り難し。然る故、貴殿の蒐引に妨げならんと存じ人衆を脇に引取候。かくして横を討たんずる勢いを見せて控え候。これ貴殿の一助たるべきか」と言って来た。
幸村、喜んで「御働きの程、目を愕かしたり。敵はこれよりわれ等が受取ったり」と言って、軍を進めた。
水野勝成の軍は伊達政宗、松平忠輝等の連合軍であった。幸村愈現われると聞き、政宗の兵、一度に掛り来る。
ここで、野村という所の地形を言っておくと、前後が岡になっていて、その中間十町ばかりが低地であり、左右田疇に連っている。
幸村の兵が、今しも、この岡を半ばまで押上げたと思うと、政宗の騎馬鉄砲八百挺が、一度に打立てた。