Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Lesen Sie 日本婦道記 (にほんふどうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.412 Zeichen · 25 Bildschirme
六
も躾けられるものもなまなかなことではむずかしいのだ、いってみればそれは一つのたたかいだ、怠けたい心、自分にとらわれる心、易きに就きたい心をつねに抑制し、絶えず鞭打って鍛えあげなければならぬ、幼ないおまえには苦しいことが多かったろう。それは、よくわかっていたが、それでは叔母は苦しくなかったと思うか」
民部はそこでちょっと言葉を切った、弁之助の胸にその言葉がどうはいってゆくかを見るように、それから更にしずかな口ぶりでこう続けた。
「幼ないおまえをそのようにきびしく躾けることは、躾けられる者よりなん倍か苦しく辛いものだ、鞭より飴のほうが甘いことは三歳の童にもわかる、わかっていながら鞭を手にしなければならない者のたちばを考えてみるがよい、そのうえに、叔母は自分の幸福をすててしまったのだ」
いつか眼を伏せ頭を垂れていた弁之助は、そこでびっくりしたように父を見あげた。
六
「おまえは知らぬだろうが、あのころ叔母にはまたとない良縁がきまっていた。身分からいっても人物から云ってもまたとない縁だった、さきも熱心だったし叔母も望んでいた。結婚していたらおそらく人に羨まれるような幸福に恵まれたことだろう、けれども由利はそれを断わった、仲に立った者がずいぶんくどいたようだ、然し結婚もたいせつではあるが自分にはげんざい母を無くした甥が