Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にほんふどうき

日本婦道記

山本 周五郎

Lesen Sie 日本婦道記 (にほんふどうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.032 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

二

になるのも自然だったかも知れない。父の新五兵衛は笑って、

――なに人間はあのくらいぬけたところのあるほうがいいのだ。

そういっていたが、母親のなお女には心痛の種だった。そして武家では不似合なことだったが、自分が愛していた小間使の八重を彼に付けることを定めたのであった。

二

その日、平三郎はむすめを見にゆくことになっていた。父の友人で阿部山城守の家臣に鹿島主税という人がある、その主税の仲だちで同じ阿部家中の芝方左内という者のむすめをどうかとすすめられていた。身分も年恰好も相応なので、母親がまず乗り気になり、父も平三郎もかくべつ異存はなかった。それで是非いちど当人を見に来るようにという先方の話から、訪ねてゆく約束ができたのであった。

平三郎は退出の刻になると、詰所で礼服に着替え、供を伴れて屋敷を出た。秋元邸は神田橋内にあり、阿部の上屋敷は外桜田でたいした距離ではない。かつて二度ばかり訪ねたことのある鹿島家へまずゆき、そこから主税に伴われて芝方の住居へいった。

芝方左内は用人だと聞いていたが、一万六千石の家中にしては手広な建物で、庭も狭いながら凝ったものだった。