Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 13.809 Zeichen · 28 Bildschirme
七月二十六日
泣きたいような心持でなげつけるように一人ごとを云った。そうして、未練らしくたち上った。目ぶたの内がわがあつくなって居た。
それから重いものを抱いてるような心地で夜の来るのをまって居た。
夜は一番、私のうれしいたのしみな時である。私はそのよるの来るのばかりまって居た。まちあぐんで居た夜になっても「可哀そうな子だねーおまえは」と心んなかでささやいて居た。私は今夜にかぎって妙に母のそばをはなれたくなくなった。だまって、母の椅子のわきにすわってその肱かけに頭をのっけて居た。暑いからと云われてもどかなかった。
「早く御やすみ、つかれたようなかおして」
母に云われて
「おやすみなさいまし」
と云った、自分の声はいつもより、いかにも子らしいおだやかさであった。
私は悪い夢にうなされないようにとねがいながら床に入った。
七月二十六日
今日一日、思い出してもいやなような不安な落つきのない一日であった。
おとといっから御なかが痛むと云って居た母は大変今日になったらくるしくなってとうとうもどしてしまった、私は目に涙をうかべながらいろいろと世話をした、別に大してかなしかったんではなかったけれど……