Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.120 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

その酒屋の一人娘がワーワー泣いて阿父さんに叱られていたが、小さなアンポンタンの胸は、父娘のあらそいを聞いてドキンとした。

「そんな事をいったってお父さん、長谷川さんの御新造さんだって、束髪に結って、細っかい珠のついた網をかけている。あんなやかましいおばあさんがいたってさせるのに、家でさせてくれないなんて――嘘だというならいってごらん本当だから! 買っとくれったら買っとくれ、月琴も一緒に!」

酒屋の娘だからでもないだろうが、お桝さんというその独り娘は、島田をゴロゴロさせて泣き喚いた。

阿父さんは、十にならない私には、新聞紙の一頁を二つに折ったほどの大きさの顔に見えた四角い人だった。胸毛も生えて、眉毛がねじれ上っていた。節瘤だった両手両脚を出して、角力の廻しのような、さしっこでこしらえた前掛をかけて、白い眼だった。私は日本武尊の熊夷を思うとき、その酒屋の阿父を思出していたほどだった。塩鮭は骨だけ別に焼いてかじった。干物は頭からみんな噛ってしまうし、いなごや蝸牛を食べるのを教えたのもこの人だ。それが怒鳴った。

「おれの家では買わせねえ、商業が違うのをしらねえか、どうしても頭に網をかぶせたきゃあ、そこにある餅網でもかぶれ。