Japanische Klassiker mit Furigana
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はやみみさんじとりものききがき
早耳三次捕物聞書
林 不忘
Lesen Sie 早耳三次捕物聞書 (はやみみさんじとりものききがき) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.930 Zeichen · 20 Bildschirme
夜中に起きて細工をするとは何だろう?――と訝かしみながら寝床に帰った源右衛門は、かちかちという音を耳にしながら、いつの間にか眠ってしまったのだった。
翌る朝早く、前の井戸で源右衛門が顔を洗っていると、隣の女の子が風呂敷を下げて使いに出て来た。
「お早よう、小父さん。」
「お使いかね?」
女の子はうんと頷いて行き過ぎようとしたが、何ごころなくその手を見た源右衛門はびっくりした。子供が、眼のさめるような小判を握っているのである。
源右衛門は何も言わずに子供のうしろ姿を見送っていたが、やがて額に皺を寄せて考え込んでしまった。
そんなことが毎晩のようにつづいた。
源右衛門が気をつけていると、女はかならず夜中に例の金物の細工のような音をたてて、その翌る朝はきまって小さな妹が新しい小判をもって買物に出て行く。どの店へでも行ったらしいが、田中屋へもよくそのまあたらしい小判をもって来た。あんまりたび重なるので、源右衛門が自分でそれを集めて持って行って役人に検べてもらった。するとやはりまぎれもない天下の通宝だという。源右衛門は狐につままれたような心持ちで、ある日こっそり隣の女の子に訊いてみた。