Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.820 Zeichen · 54 Bildschirme
風守さまは、御自分の誕生日だというのに顔も見せて下さらないが、今、どんなにしていらっしゃるだろうか。そして、御病気はどんなだろうか。それを神様にお伺いしてみようじゃないか。ねえ、皆さん」
子供たちは顔を見合わせて緊張したが誰もが答えるものがなかった。しかし緊張の様子を見れば子供たちの好奇心は一目リョウゼンだ。いささか酔って赤くなった英信だけは緊張もしないし、つまらなそうだ。風守がどんな暮しをしているか、いつも見ている英信には全然珍しくないのは当り前の話である。彼はつまらなそうに首をふって、
「バカバカしい。風守さまが何をしているか、そんなことがコクリサマに分りゃしないさ。まア、木々彦さんのお嫁さんがどんな人だか、世間なみなことをきいてごらん」
「アレ、アレ。この坊さんは世間知らずだと思ったら、世間なみのコクリサマをよく知っているよ。だが、私のは世間なみじゃアないから、まア、見ていてごらん」
彼はテーブルのまわりへ五人それぞれ位置を示して正座させ、一々その姿勢を直してまわる。そして一同の両手の指を軽くテーブルの上へのせさせた。彼も亦同じような姿勢をとった。