Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.372 Zeichen · 67 Bildschirme
ともかく、喜兵衛には結婚前にできた長男があったという意外な事実が判ったことは収穫であったが、実はそれによって謎が深まるばかりで、一向に謎をとくことができない。その隠し子が誰であるか、恋人は誰に嫁したか、それも実は判明しない。
警察の捜査は行きづまって、この事件はウヤムヤになってしまった。花廼屋は自分の調べだしたことを新十郎に語って彼の判断をもとめたこともあるが、確信がなければ答えない新十郎のことだから、彼からたった一ツのヒントすらもうることができなかった。
この事件から半年もたたないのに、喜兵衛が生きながら葬式をだすという。そういう暗く血なまぐさい事件があって葬式の趣向も思いついたのであるが、何か悪い事が起らなければよいが……花廼屋にピンときたのもムリのないところであった。同憂の士は虎之介だ。彼はこの葬式の話をきくと、花廼屋にたのみこんで、是が非でもその式場へ連れて行ってくれ、という。そこで推理の迷路を歩き疲れたような怪探偵の二人づれが今しも市川在の田舎道を歩いているということになったのである。
「殺されるのは、あるいは六人……」
虎之介は、また指を折った。