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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.372 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

心底から力とたのんで、深く信頼しておりました」

「すると清作さんの仰有ることが嘘でしょうか。信頼できない男だが、身内だから仕方なしに、というようなお話でしたが」

と、こう云いながら、新十郎の見つめているのは二人の女中たちの顔だった。保太郎はそれを見ても生き生きした顔に変化もなく、

「そうですか。清作さんは家業の方に無関係でしたから、父上の気持がお分りにならないところがあるのも当然かも知れません。山キと私どものマル三とは合併して新式の会社をやろうなどゝ話がありまして、山キの御主人と私どもと寄々話合っておりましたが、重二郎さんへの信頼は大そうなもので、会社の方へは清作さんでなく、重二郎さんを代表に入れようとのお考えだったほどです」

「すると、山キのあとは、重二郎さんか、もしくはそのお孫さんがつぐ筈でしたのですね」

「他家のことですから、そこまでは分りませんが、それはやっぱり嫡男嫡孫ですから、山キの後をつぐ者は清作さんかその子供のお考えでしたろう。実は……」

兄は妹の顔色をうかがったが、言葉をつづけて、

「葬式の前日、山キの御主人がこの寮へ見えられたのは、系図一巻を清作さんへ手渡すためだそうで、清作さんとチヨを前によびよせて手渡されたそうですが。