Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.713 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

「メンドウなことは考えません。仏像はたぶん盗まれたと思いましたよ。そして、その通りでした。さすれば、犯人は多くの人では有り得ませんな。私が考えたのはそれだけですよ」

「なぜ犯人は多くの者ではあり得ないのですか」

「恨みがあって殺したものは、ついでに何かを盗むにしても、あの仏像に特に目をつけないでしょう。あの仏像だけが昨日買い入れた新品だということは、ふだんここへ出入している少数の家族と友人しか知りません。特にそれが曰くづきの珍品だということを知っているか察しているかした者は、決して多くを数えることはできませんな」

「手近かな卓上にあって、黄金製で、ナリが小さくて持ち運びが便利だから、フリの泥棒がついでに盗むことも考えられるではありませんか」

「なるほど。そんなものですかな」

と大伍は気の乗らない生返事をした。

次にこの部屋の隣りにいて人の出入に注意をくばっていたナミ子をよんだ。ナミ子は伊助が特別な人物だとは教えられていなかったから、

「いかにも無口な田舎者のようでした」

と表現した。

「お前が最後にこの部屋へはいったのは?」

「私は朝の七時前によばれて伊助さんを迎える用を仰せつかってからは一度もはいりません。