Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.354 Zeichen · 49 Bildschirme

Aozora Bunko

この男の着物の膝のところに血がついております。ほれ、タビの裏も、ごらんの通り、血がついていますよ。すぐ泥をはくにきまっています」

なるほど、指摘されたところにハッキリ血がついている。

「なるほど分りました。だが、皆さんが、そうガヤガヤつめて睨まえていらッしゃると、芳男も返答がしにくいでしょうから、一人二人の方を残して、あとの方はちょッと退席して下さい。二三、芳男にきいてみたいことがありますから」

そこで、二名の重立った人をのこして、一同は退席する。新十郎は芳男を側ちかく坐らせて、

「いいかえ。お前の昨夜したことを若干私からきかせてあげよう。お前とお槙は藤兵衛に土蔵へよびつけられて、二人の不義の事実をきめつけられたね。お槙がイエそんなことは嘘でございます、私をおとし入れようとする誰かが云いふらしたことでございます、と申したてたが、藤兵衛はその言葉には相手にならない。お前たちが一しょにねて、これこれのことをしたり語ったりしているのをきいているぞ、ときめつけられて、お槙はともかくお前は一言もなかったはずだ。特に藤兵衛はお前に向っては、アヤが病身のことであるから、ゆくゆくお前を後とりにしようと思っていたほどだが、とんだ不心得な奴、身からでた錆だと云ったろう。