Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.970 Zeichen · 48 Bildschirme
「ホウ。東京では浅虫の奥様、お嬢様の万引といえば、かなり知れている事実なのだが」
「いえ。そんなこと、きいたことがありません。その筈がないではありませんか」
今迄の四人の女は、癩のことは渋々肯定しても、万引の事は必ず否定するのであった。
女の方の調べは終って、あとは二人の男であるが、どうにも行方の知り様がない。
車夫の方は東京でモーローでもやっているのか、てんで故郷へ寄りつかないから、どこにいるか分らないが、ヒマをもらった当座はなんでも、ためた小金で居酒屋のような店をもったが、自分がのみつぶして失敗したという話である。退職金にもらった金が、女中でも千円以下ではないから男は相当もらった筈で、小さな店をひらくには充分だったに相違ない。しかし彼が店をひらいて失敗しても、その後主家をゆすっていないところを見ると、彼も女中なみの秘密を知るだけで、直接屍体の後始末などにはたずさわらないようである。彼は浅虫家の小作人の子供であるが、その家の者は顔をしかめて、
「あの野郎は三人兄弟の末ッ子ですが、なんしろ雪国の野郎は大酒のみで、なまじ小金を貰ったのが却っていけなかったようですよ。