Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.970 Zeichen · 48 Bildschirme
フン、という顔をしやがるのでね。ウチのカカアなんぞ、一度親切気を起したばかりに、ひどく腹を立てましたよ」
「そうかい。それでは内儀に会わせていただこうではないか」
内儀は五十がらみの中々品のよい女。職人の内儀に似合わず、タシナミがあるらしい様子。
「さア。甚吉の親しい仲間は、私も目がとどきませんで、心当りがございません。なんしろ同輩よりは一枚も五枚も上のツモリで、フンという顔をしておりますから、友だちはできません。同輩のバカ話の話相手にも加わりませんから、甚吉がどこで何をしているのやら、何を思っているのやら、それも誰にも分りやしません。実際腕はよいのだから、まア仕方がなかろうというわけで、御近所に、今は零落なさッていますが、元は二百石とりの武士のお方のお嬢さんが、躾けもよく、よく出来た方で、こういうお方なら甚吉には向くかも知れないと、話をしてみたことがあるのですが、貧乏ザムライの売れ残りがイキのいい職人のカカアにもらえるもんですかい、という挨拶で、この野郎、とあの時ぐらい腹の立ったことはございません。生意気と申したらありやしませんでした。しかし言うだけのことはあって、読み書きなども相当にできましたし、洋学を勉強しようか、西洋の植木屋の極意書をチョット見てやろうか、なんて大きなことを申すような奴でした」