Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.242 Zeichen · 65 Bildschirme

Aozora Bunko

虎之介はこれをきいて呵々大笑。

「何年たっても半可通の頭だねえ。系図の文句を読み落さないように気をつけることだ。当家大明神大女神也とあるのはどうだ」

「それは即ち当家切支丹の開祖大女神ということさ」

「ハッハ。このウチには切支丹らしいものが何一ツないじゃないか。デクノボーめ」

すべてを調べ終って、千代をよびだした。千代は蒼ざめて力のない様子である。新十郎はイスをすすめて、

「あなたがお茶をいれたのはマチガイありませんね」

「ハイ」

「お茶をいれて、それを二階に持って行く時刻はあなたがはかったのですか」

「いいえ。その指図は宇礼さんです。宇礼さんもミコですから、神の霊がのりうつッて、時刻がお分りなのやら、私たちの前にピッタリお坐りで、一々指図なさるのでした」

「ときに、あなたは、碁がお強いそうですねえ」

「イイエ」

「御ケンソンはいけませんね。初段格はおうちになさるということを古い碁客から承りましたよ。あなたは御主人と甚八の四目の碁の終盤をごらんになりましたね」

「終盤だけ見ておりました」

「どんな碁でしたか」

「さア。黒によい碁でしたが、一隅の黒石が死んだので足らなくしたようでしたが」