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Japanische Klassiker mit Furigana

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えいがざっかん(ご)

映画雑感(Ⅴ)

寺田 寅彦

Lesen Sie 映画雑感(Ⅴ) (えいがざっかん(ご)) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.204 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

二 家なき児

これもなかなか美しい映画であるが、前の「永遠の緑」などとはまた種類のちがった見どころを持っているようである。非常に面白いお伽噺の話の節が、手際よくきびきびと運ばれて行く、そのテンポの緩急が宜しきを得ている。色々の美しいタチングな場面が丁度そのお伽噺の挿画のように順々にめくられて行く、そうした美しい挿画が数え切れないほど沢山あるのである。例えば家なき児レミがミリガン夫人に別れを告げて船を下りてから、ヴイタリス老人とちょっと顔を見合せて、そうしてあてのない旅路をふみ出すところなどでも、何でもないようで細かい情趣がにじんでいる。永い旅路と季節の推移を示す短いシーンの系列など、まさに挿画を順々にめくって行く気持である。コローの絵を想い出させるようなフランスの田舎の幻像がスクリーンの上を流れて行く、老人と子供が雪夜の石段を下りて来る図や、密航船の荷倉で人参をかじる図なども純粋に挿画的である。

三 管弦楽映画

ベルリンフィルハルモニーにおける「地獄のオルフォイス」と「カルメン」の演奏を写したものであったが、これを見ながら聴きながら考えたことは、自分がベルリンへ行って実地に臨むよりもこうした映画で鑑賞する方が十倍も百倍も面白いのではないかということであった。