Japanische Klassiker mit Furigana
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はるのかれは
春の枯葉
Lesen Sie 春の枯葉 (はるのかれは) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.648 Zeichen · 48 Bildschirme
いいかい、お母さんにも、イヤというほど食べさせろ。
節子、無言で静かに襖をしめる。
(野中)(にやにや笑いながら一升瓶を持ったまま奥田の机の傍に坐り)どうも、ねえ、漁師まちの先生をしていながら、さかなが食えねえとは、あまりにみじめすぎるよ。
(奥田)(部屋の中央に持ち運んだ鍋やら茶碗やらを、また部屋の隅に片づけながら)さかなは、どうです、いま。新円になってから、すこしは安くなりましたか。
(野中)(苦笑して)安くならねえ。漁師の鼻息ったら、たいしたものさ。平目一まいの値段が、僕たちの一箇月分の給料とほぼ相似たるものだからな。このごろの漁師はもう、子供にお小遣いをねだられると百円札なんかを平気でくれてやっているのだからね。
(奥田) そう、そうらしいですね。(部屋の中央に据えた小さな食卓も部屋の隅に取片づけ)子供たちにあんな大金を持たせるのは、いい事じゃないと思いますがね。子供たちの間で、このごろ、ばくちがはやっているそうじゃありませんか。
(野中) そうらしい。何もかも、滅茶苦茶さ。(語調をかえて)君、その食卓は、そこに置いといたほうがいいよ。金の話なんか、つまらない。