Japanische Klassiker mit Furigana
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これはげんじつてきなかんそう
是は現実的な感想
宮本 百合子
Lesen Sie 是は現実的な感想 (これはげんじつてきなかんそう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.223 Zeichen · 9 Bildschirme
そこで生れ育った人間には理屈以外都会に牽きつけられる本能があることをも感じる。――
それやこれや貸家物色中だが、今一番困ることは、家の寒いことだ。田舎らしく天井がそれはそれは高い。周囲ががらんとしている。そこへ寒い冬の空気が何と意気揚々充満することか! 冬の始め、寒さの威脅を感じ、私共は一つの小さい石油ストーブを買った。夜など部屋から部屋へ移る時、それを点し、提灯がわりにもして下げて行く。石油ストーブというものは、然し、何だか侘しい性質のものだ。点けると当座はぽーっと直ぐ部屋が暖まる。少しいい心持になって、さて消すと、それぎりほとぼりというものがない。すーっと、空気が自ら冷めて、元のつめたさに戻ってしまう。スタンダアドの石油ストーブは、チャスタアという名の石油だけを好む。スタンダアドが日本の会社でないように、チャスターは新潟からは産出しない。石油だけで部屋をあたためていようとすると一人で四罐のチャスターが入用だ。友達と私と、うちは二人で一つずつの部屋を持っている故、月に八罐のチャスターがいったとしたら、その始末は誰がしてくれるであろう。私共は、財布に合わせて大きすぎる独立心を持っているから、そのように石油はつかわない。